海外FXに興味があるけど「なんとなくとっつきにくい」「怪しい」そんなイメージを持っている方も多いかもしれません。
しかし、海外FXには海外FXにしかない特徴やメリットなどもあり、意外に思うかもしれませんが初心者にもおすすめできます。
そこで今回は、海外FXのメリット・デメリットに触れながら、6つの特徴について詳しくご紹介します!
海外FXの6つの特徴
・スプレッド
・取引手数料
・最大レバレッジ
・必要証拠金
・ボーナス
海外FXの注文方式
国内FXと海外FXでは、注文方式に大きな違いがあります。まずは、それぞれの注文方式について、仕組みの違いやメリット・デメリットをみていきましょう。
海外FXはNDD方式、国内FXはDD方式
FX(外国為替証拠金取引)の場合、注文方式は2種類に分かれます。多くの場合、国内FXはDD方式、海外FXはNDD方式を採用しています。
・DD(Dealing Desk)方式 → 国内FX
・NDD(Non Dealing Desk)方式 → 海外FX
2つの注文方式の違いは ”ディーラーを仲介しているかどうか” がポイントです。例えば、トレーダーが注文(売り・買い)を出すと、FX業者がインターバンク(銀行)に流すことで取引が成立します。
このとき、以下のような違いがあります。
NDD方式を採用している海外FXのほうが、透明性が高い!
DD方式とNDD方式のメリット・デメリット
国内FX(DD方式)と海外FX(NDD方式)、それぞれのメリット・デメリットとは?
DD方式のメリット
・スプレッドが極端に狭い(例:米ドル/円で0.2銭など)
・ほとんどが国内業者のため、サポート面の不安がない(例:入出金がスムーズにできる、日本語対応あり)
DD方式のデメリット
・スキャルピングやEAが禁止されていることが多い(理由:ディーラーが対応しきれないため)
・トレーダーの不利になることをする可能性がある(例:約定拒否、ストップ狩り、レート操作、スリッページ、口座凍結など)
NDD方式のメリット
・透明性が高い(例:トレーダーが不利になるような行為をしない)
・ボーナスやキャッシュバックが多い(理由:スプレッドや取引手数料が海外FX業者の利益なので、トレーダーにたくさん取引してほしいため)
NDD方式のデメリット
・スプレッドが広い(例:この後に詳しく紹介します)
・海外FX業者が多いため、サポート面に不安がある(例:入出金の問題、日本語対応しているか)
それぞれのメリット・デメリットを抑えたうえで、口座開設を考えてみてくださいね。
DD方式はスプレッドが狭い代わりに透明性が低く、NDD方式は透明性が高い代わりにスプレッドが広いというのが一般的になっています。
・DD方式 → スプレッドは狭いけど、透明性は低い
・NDD方式 → スプレッドは広いけど、透明性は高い
海外FXの取引手数料
海外FXが多く採用しているNDD方式は、さらに2種類に分かれます。
・取引手数料のかかるECN方式
・手数料のかからないSTP方式
ECN方式でのトレーダーの注文は、FX業者を通して電子取引市場に流され、オークション形式で中立に売買が行われています。
STP方式でのトレーダーの注文は、FX業者を通してカバー先の大口の銀行などに流され、カバー先の中から最適な価格で注文が通ります。
・・・とはいっても、上記の説明では分かりづらいので、2つの方式の違いを以下の表にまとめました。
ECN方式 | STP方式 | |
取引手数料 | 500~1000円/1Lot | 無料 |
スプレッド | 狭い(ほぼゼロ) | 広い |
口座のタイプ(名称) | ゼロスプレッド口座 | スタンダード口座 |
透明性 | より高い | 高い |
ECN方式の口座では、取引手数料が片道$3/1Lot(10万通貨)などの表記が多くあります。
これは、片道$3=1回の注文で3ドル(約300円)かかるという意味です。買い注文を入れて、売りの決済注文まで含めると、倍の6ドル(約600円)の手数料がかかることになります。
つまり、ECN方式の片道$3/1Lot(10万通貨)の場合は、スプレッドが狭い(ほぼゼロ)の代わりに、1回の取引で以下のような取引手数料が必要になるのです。
・0.1Lot(1万通貨)の取引では、約60円の手数料
・1Lot(10万通貨)の取引では、約600円の手数料
・10Lot(100万通貨)の取引では、約6000円の手数料
海外FXは、取引手数料はかかるがスプレッドの狭いECN方式の口座と、手数料はかからないがスプレッドの広いSTP方式の口座があり、自分の取引スタイルや投資戦略によって口座のタイプを選ぶことができるようになっています。
海外FXが多く採用しているNDD方式は、口座タイプを選べる!
海外FXの平均スプレッド
一般的に、海外FXのスプレッドは国内FXよりも広くなっています。
なぜなら、国内FXはDD方式なので、トレーダーの負け分を業者の利益に変えることができるため、スプレッドを広くする必要がないからです。そのため、固定スプレッド0.2銭(0.2pips)~など極端なことができます。
一方で、海外FXはNDD方式なので、トレーダーの取引手数料だけが業者の利益になるため、必然的にスプレッドを広くするか、ECN方式のように取引手数料を取らないといけません。
国内FXと海外FXのスプレッドの違いはどれくらいなのか? 以下で、海外FX業者で最も有名なXMのSTP方式&ECN方式、それから国内FXの米ドル/円の平均スプレッドを比較してみました。
米ドル/円の平均スプレッド | |
XMのECN方式(ゼロスプレッド) | 1.6pips |
XMのSTP方式(スタンダード) | 0.1pips(1,1pips) |
国内FX | 0.2pips |
*XMのSTP方式の()内は、1Lotあたり往復で約1,000円の手数料込みで、実質スプレッドとして表記しました。
スプレッドだけで比較すると、国内FX > XMのECN > XMのSTPの順になるのか!
海外FXの最大レバレッジ
海外FXの大きな魅力は、最大レバレッジが高いことです。国内FXは最大25倍までですが、海外FXの場合は数百倍~数千倍まであります。
ここからは例として、大手の海外FX業者であるXM、HotForex、 GemForexの最大レバレッジを紹介します。
最大レバレッジ | |
XM | 888倍 |
HotForex | 1000倍 |
GemForex | 1000倍 |
国内FX | 25倍 |
上記で挙げた業者以外にも、海外FXでは500~1000倍近くのレバレッジは当たり前で、業者によっては2000~3000倍といったところまであります。
海外FXは追証なしのゼロカットが主流なので、ハイレバレッジを使えば少額からでも一気に資金を増やすことが可能です。
資金管理には十分に注意しましょうね。
海外FXでの初回最低入金額
国内FXでは「約4円から取引可能!」といった業者もあるぐらい、最低入金額が低い水準です。一方、海外FXの場合も意外と最低入金額は低くなっています。
ここからは海外FX業者の例として、XM、HotForex、GemForexの3社の最低入金額を紹介していきます。
最低入金額 | |
XM | 5ドル(約500円) |
HotForex | 5ドル(約500円) |
GemForex | 1000円 |
入金方法や口座タイプによって、初回最低入金額は変わってきますが、XMやHotForexは約500円から始めることができます。さすがに約4円から取引可能!というわけにはいきませんが、それでもハードルは低く設定されています。
海外FXの最小取引単位
国内FXと海外FXは、最小取引単位(ロット数)が0.01Lot~となっていることがほとんどです。ただし、国内FXと海外FXでは、1Lotの値が異なっています。
例として挙げると、海外FX業者のXMでは口座の種類によって、1Lotの値が異なっています。
1Lotの値 | |
XMのスタンダード口座・ゼロスプレッド口座 | 10万通貨 |
XMのマイクロ口座 | 1000通貨 |
国内FX | 1万通貨 |
国内FXであれば、1Lot=1万通貨と決められていますが、海外FXの場合は、1Lot=10万通貨がほとんどです。しかし、海外FX業者や口座タイプによっては、1Lot=1万通貨以下になっている場合もあるのです。
ロット数の計算を間違えると、想定していたよりも利益が少なくなったり、損失が大きくなったりするので注意してください。
事前に、取引単位をチェックしましょう!
海外FXのボーナス・キャンペーン
海外FXの場合、ボーナス・キャンペーンは大きく分けて、「口座開設ボーナス」と「入金ボーナス」の2種類が用意されています。口座開設ボーナスは3000円~3万円となっていることが多く、入金ボーナスは入金額の50~200%もらえるという場合が多くなっています。
・口座開設ボーナス(約3,000円~3万円)
・入金ボーナス(入金額の50~200%)
ここでは、例としてXM、HotForex、 GemForexの3社でボーナスを比較します。
XM | |
口座開設ボーナス | 3000円 |
入金ボーナス | 100%+20% |
・5万円までの入金に対して100%
・5万円~225万円までの入金に対して20%
・最大50万円相当
HotForex | |
口座開設ボーナス | 無し |
入金ボーナス①(100%スーパーチャージボーナス) | 250ドル以上の入金で100%のボーナス、最大で8,000ドルまで |
入金ボーナス②(100%クレジットボーナス) | 100ドル以上の入金で100%のボーナス、最大で3万ドルまで |
・口座開設ボーナスは、期間限定で5000円相当のボーナスがもらえるときがある
・入金ボーナス②は、条件を満たすとボーナス自体も出金できるようになる
GemForex | |
口座開設ボーナス | 2万円 |
入金ボーナス | 100%入金ボーナス |
・口座開設ボーナスは、不定期で1万円~3万円になるときがある
・入金ボーナスは、口座開設ボーナスと交互に行われることが多い
HotForexは入金ボーナスが強みで、 GemForexは口座開設ボーナスが魅力的になっています。また、XMは還元率が他の2社に比べると少ないものの、口座開設ボーナスと入金ボーナスを安定して受けとれるのが強みです。
そのほか取引量に応じて、キャッシュバックやポイントがもらえる制度もあるため、単純に海外FXのボーナスだけで比較することは難しいでしょう。
国内FXの場合、ボーナス・キャンペーンは口座開設時に数百円~1万円ほどのキャッシュバックだけなので、入金ボーナスのようなものはありません。
そのため、大きな金額を入金する場合は、海外FXの入金ボーナスを活用することで、より大きな資金で取引できます。
また、XMは取引で貯めたボーナスだけを使ったFXトレードができるなど、海外FX特有のトレード手法も可能です。
まとめ・総括
最後に海外FXの特徴を簡単にまとめます。
・海外FXは、ディーラーを仲介しないNDD方式なので透明性が高い
・NDD方式には、手数料のかかるECN方式(ゼロスプレッド口座)と、手数料のかからないSTP方式(スタンダード口座)がある
・スプレッドの狭さは、国内>海外ECN>海外STPの順になっている
・海外FXの最大レバレッジは、平均して500~1000倍
・海外FXの最低入金額は、約500円~などワンコインで取引できるところもある
・基本的に、国内FXは1Lot=1万通貨、海外FXは1Lot=10万通貨となっている
・国内FXよりも海外FXのほうが、ボーナス・キャンペーン面で優れていることが多い
海外FXは「海外」だけあって、ハードルが高く感じるかもしれませんが、意外と少額で始められたり、NDD方式やゼロカット追証なしであったりと、初心者にこそおすすめできます。
国内FXと海外FXには、それぞれのメリット・デメリットがあるので、「国内が安全!」など一方的に決めつけるのではなく、一度詳しく比較してみてから、どちらを利用するかを検討してみてはいかがでしょうか?